自らが中毒者であることを知る

健康

台湾にいた14年間は杉の木が少ないためか、一度も花粉症の症状が出ることはありませんでした。しかし、帰国して最初の春である去年は鼻水が出る程度、今年に入っては花粉の量が多いのか、くしゃみも出るし目の痒みも出てきてしまいました。薬を使って症状をごまかすのは嫌だったので、何かないかな?と思っていたところ、腸内環境を整えるということが大事と知り、小麦と乳製品を取らない生活を試してみました。

花粉症を薬を使わず治したい

2月の中旬頃からくしゃみ、目や体の痒みといった花粉症の症状は出ていましたが、病院にはかかりたくなかったし、本来なら害のない花粉に過剰反応していることはわかっていたので、特に対策はせず、症状が出るままにしていました。

そんなとき、ある整体の先生のお話に辿り着きました。いい情報をわかりやすい形で無料で提供してくださってる方がいるんですね。

動画では、抗体反応が強いのは粘膜のどこかに慢性的炎症があるからということと、その炎症を起こす原因が小麦製品や乳製品であることが多いことを説明してらっしゃいます。そして3日間やってみるだけで効果を感じられるとのこと。

これを見て、小麦製品と乳製品を取らないだけで治るなんて簡単だ!(実際にはすごく難しいことを後段で書いています)と思い、ご飯食にシフトして行くことを決意しました。

一汁一菜ぼちぼち始めました

ご飯食にしようと思い立ってから、料理研究家の土井善晴先生のことを思い出しました。3年ほど前にNHKの番組で見かけたのですが、その時はベーコンや油入り、且つ出汁を入れないお味噌汁を作っていらっしゃって度肝を抜かれました。

これは象印のCMですが、「お味噌汁には何一つ自分を傷つけることがない」という言葉にじーんと来ました。正統な和食を研究されて来ているから他人にもそれを勧めるかと思いきや、提唱されているのは何でもありの簡単お味噌汁。なんて面白い方なんだと土井先生の考えがもっと知りたくなり、「一汁一菜でよいという提案」という本を買いました。

まだ読み始めて間もないですが、土井先生の哲学に納得するところがたくさんあります。

メディアでは「おいしい」「オイシイ!!」と盛んに言われていますが、繰り返し聞かされている「おいしいもの」は、実は食べなくてもよいものも多いことがわかります。メディアから発信される刺激的で新しいものには、よくわからないものもあります。そうした流行りはすぐに廃れ、次々変化していきます。情報的なおいしさと、普遍的なおいしさとは区別するべきものです。全く別物であると理解して、を選ぶのです。

『一汁一菜で良いという提案』土井善晴著

私も冷蔵庫にある野菜で具沢山の味噌汁を作ってみることにしました。

キャベツ、セロリ、にんじんを適当な大きさに切り、お椀に入れます(お椀に入る量で一人分がこのぐらいだとわかる)。

野菜を鍋に入れ、お椀一杯の水を加えて煮ます。

土井先生は出汁を入れなくてよいとおっしゃってますが、今回は出汁が出そうな食材がないため、茅乃舎のだしを入れてみました。

野菜に火が通ったら、味噌を溶いてできあがりです。

ご飯も準備して、10分もかからずに立派な一食ができました。シンプルな食卓だけど、野菜の彩りが嬉しいです。今まで私が作ってきた味噌汁って汁ばかり多くて、具が底に沈んできて写真を撮る気もあまり起きませんでしたが、具をお椀で量るというのはいいですね。

食べてみて、一口食べた時の「オイシイ!」のとは違う、心や体がホッとするというか、癒されるおいしさであることを感じました。これが安心というものでしょうか。

ご飯に味噌汁など日本従来の食生活を見直すいいきっかけにもなるし、何よりこんなことで花粉症が治るなら楽勝じゃない!と思ったのですが…。

とは言っても、急には小麦をやめられない!

長年の習慣が体を痛めつけていたんだなと感じるほど、ご飯食を増やしてからここ1週間で症状がだいぶ軽くなりました。

しかし、そうやすやすと全食和食にシフトできるはずもありません。私は昔からパンやパスタなど小麦製品が大好き。牛乳も好んで飲みます。

乳製品は取らなくても割と平気ですが、外食する際に頭に浮かんできたのは「とんかつ」。とんかつには小麦にパン粉も使われています。そして、バレエのレッスンの後にコーヒーで一息つこうと思えば、必ずサンドイッチやパンなどを一緒に頼んでいます。コーヒーを一口飲むとどうしても何か小麦製品をつまみたくなってしまうので、カフェイン&グルテンというのは最強中毒コンビなのではないでしょうか。

整体の先生が別の動画でグルテンのアミノ酸配列はモルヒネによく似ているということをおっしゃってて、だからやめられないという仕組みを説明してらっしゃいました。でも、麻薬をやめるにはどうしたらいいか?結局、「ただやめるしかない」のだそうです(笑)。

今はおやつにクッキーなどを数枚つまんでいますが、それも食べ終わったらやめようとと思っています。いろいろ調べると、オートミールもグルテンと似たような成分があり、業務スーパーもおいしいスイーツが多くてお気に入りでしたが、行ったら買ってしまうので、これらとはしばらくはお別れした方がいいのかもしれません(涙)。小麦は誰かとお茶や外食を楽しむときにとっておこうかな。

腸内環境は花粉症だけでなく、腰痛やめまいといった一見関係なさそうな症状にもつながっているそうです。慢性の体調不良で苦しんでいる方がいらっしゃったら、この方法は1円もかかりませんし、小麦や乳製品を取らないことで起きるリスクなんてゼロに等しいですので、ぜひ上の動画を紹介してください。

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