五感で体験してみよう

バレエ
Voiced by Amazon Polly

12月のヴァリエーションは「くるみ割り人形」より「金平糖の精の踊り」です。曲を聞けば、「あぁ、グレーテルのかまどの曲だね!」とわかる人も多いのではないでしょうか。あの可愛らしい鉄琴のようなチェレスタの音色に合わせて軽々と優雅に踊るバレリーナですが、実際に踊ってみると大変にきつい。やはり「見る」と「実際にやる」のとでは大違いということを再認識した作品となりました。

「金平糖の精の踊り」とは…

「金平糖の精の踊り」ですが、個人的にはあのチェレスタの音色が雪や氷を思い起こさせて、冬にぴったりの曲だなと思います。金平糖の形も雪の結晶みたいですしね。

日本語では「金平糖」ですが、英語ではsugar plumで日本のそれとは違う、こんな形をしたお菓子だそうです。

photo by Carol Bettencourt

レシピによると、プルーンやアプリコットなどのフルーツにナッツや蜂蜜などを加えてお団子状にし、周りに砂糖をまぶしてあるようです。これも雪がついているようで冬のお菓子という感じ(写真はCarol Bettencourtさんのレシピからいただきました)。こんなおいしそうなお菓子がクリスマスには食べられるんですから、欧米の人にとってクリスマスはきっと待ち遠しい行事のはず。

あの吉田都さんが金平糖の精を踊っている動画がありました。「金平糖の精の踊り」は08:12からですので、ぜひ見てみてください。もちろん最初から見ても吉田都さんの踊りに惹きつけられて一気に最後まで見てしまうと思います。

#バレエ #ballet  吉田都 くるみ割り人形 パドドゥ ロイヤルバレエ団 2001

吉田都さんの体重を感じさせない動きに感動してしまいます。結構なスピードで回っているのに、止まるところはピタッと止まる。そして笑顔がとってもチャーミングですよね。本当にあのお菓子から出てきた妖精に思えてきます。

ヴァリエーションのクラスでは、先生が振り付けをより簡単にしてくれました。最後のマネージュ部分はなし(そのように編集された曲もあります)。そして、ガルグイヤードを普通のパドシャ(猫のように飛びながら横に移動する動き)に。しかし、それでも難しいのには変わりなく、なぜ吉田都さんがあんなにブレずに踊れるのか改めて感心してしまいます。

私は出だしからトウシューズで中央まで歩いてくるのも難しく、早々にトウシューズで踊るのを諦め、バレエシューズで踊ることにしました。最後のマネージュ部分はカットしてあるとは言え、時間にして2分強あるので、ものすごくきつい。踊り終わった後には、ゼーゼーと肩で息をして、思わず「きつい〜」とこぼしてしまうのですが、動きや曲の可愛さで夢中になってほんのちょっとですがきつさを忘れてしまいます。

そして、実際踊ってみて私が一番好きだなと思ったところは2回のジャンプの後に、右左に移動するところ。見ているとなんでもないようですが、手は滑らかに遅れるように、足は細かくはっきりと動かして、ほんの一瞬の中にも妖精の優雅さと凛としたところの両方を表しているところがあると思います。

五感を使えるのは生きている間だけです

例えばドラムを叩くのは難しいのは容易に想像がつきますが、それは自分が手と足が別々の動きをするのは難しいことを実際に体験して知っているからですよね。

私も見るだけではなくて、実際に踊ってみることによって感じることがたくさんあることに気づきました。

まず、これは何度も書いていますが「基礎の大切さを知ることができる」ということ。基本的な動きをバーレッスンで丁寧に体に染み込ませるようになって初めてヴァリエーションなり、センターなりが踊れるようになるんですよね。そして、この動きはヴァリエーションのあそこの部分に出てくる!なんて発見があるので、日頃の練習のモチベーションの向上にもつながります。

他にも、先生やクラスメートさんと同じ動きをしていると「私、できてる!?」なんて勘違いもできるし(笑)、一体感が生まれるのでなんとも言えない幸福感が感じられます。クラスメートさん同士「難しいね」と共感しあったり励まし合うこともあるので、そのこと自体に喜びを感じます。

バレエに限らず、何か「これやってみたい」とか「面白そう」なんてものがあれば、できるだけ体験してみた方が絶対いいと思いました。当たり前ですが、五感を使って感じることができるのは生きている間だけ。死んだらどうなるかわかりませんが、「しんどい」なんて感覚は感じられなさそう。

実際にやってみて体験したときに、その場の雰囲気や自分の感覚を知ることができます。死ぬ間際になって「あれやっておけばよかった…」というような後悔って、実際は「あれを体験することによって自分はどんな感覚を得たんだろう?」っていう思いであるような気がします。

私がいつか体験してみたいことは、吉田都さんのように背の高い男性ダンサーの肩の上に座ること(笑)。トウシューズを履いて10センチ程度背が高くなっただけで世界が違って見えるので、肩の上なんて、これは予想もしない世界が広がるんじゃないかと思っています。

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