バレエと孤独と情熱

バレエ

先日『オーレリ・デュポン 輝ける一瞬に』というドキュメンタリー映画を観ました。

オーレリがオペラ座のエトワールだった頃のリハーサルや舞台裏が記録されています。踊りの美しさは言うまでもないのですが、演技では表情がガラッと変わるところにとても惹きつけられてしまいます。

演じていない時からは結構クールな印象を受けたオーレリ。インタビューに答えながら笑顔も見せていましたが、タバコを吸うところは飾らない人柄を感じさせました。また、地下鉄に乗ってオペラ座まで行き来するところは一人。舞台裏でも黙々と準備をし、舞台が終わるとさっきまでスポットライトを浴びていたのが信じられないぐらい淡々と家族に会いたいと語りながらつけまつげを外していました。そして暗いパリの街を地下鉄の階段を構内に向けて降りて行く。

リハーサルでオーレリは、「できない」、「怖い」と不安を漏らしますが、パートナーや振付師に「衣装を着ればできる」、「本番ではアドレナリンが出るから大丈夫」と返されます。本人はそれ以上は議論しないので、わかってもらえないと悩んでいる様子は微塵もなさそうです。

同じ曲で同じリズムで踊っていても、その気持ちを共有できることはないのかもしれないし、オーレリ自身もそれを求めることなどなく、淡々と前進し、それに没頭しているのだと感じました。

とても印象に残ったのは「毎日のレッスンには出る。それはけじめだから。」との言葉。私はついつい仕事が…とか、体調が…なんて言い訳をして体を動かさない日々が続いてしまいます。

これはプロ・アマ問わず、何かを向上させたい、追求したいという気持ちは変わらない。環境や体調が悪い日でも、それに触れ、感触をフィードバックさせている方達には本当に頭が下がります。

私も体を動かす余裕のない日は動画を見るなどしてイメージトレーニングを積みたいと思いました。

今、アマゾンプライムで無料で鑑賞できます。

オーレリ・デュポン 輝ける一瞬に(字幕版)
2006年から2009年の間、デュポンは妊娠して18ヶ月間舞台を休む。本作には彼女のマタニティ姿まで登場。出産後復帰した...
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